オリジナルの物語設定
君たちと虚人は星の上で共に踊る
読み始める →原題: 你们与虚人在星上共舞
# 君たちと虚人は星の上で共に踊る ## 序 > https://www.bilinovel.com/novel/562/29985.html 天蝎座戦闘部隊が状況を報告すると、司令部の真芯殻から返ってきた指示はこうだった。「人員はすでに他部隊の増援に派遣済みのため、残余兵力はない。貴部隊が戦闘を継続するほかない。」 あまりに冷淡な返答。 「どうしてこんなことに…」 宇宙戦闘機・夜行者「サンクティルパ」の操縦席で、男性パイロットが低くつぶやいた。 「真芯殻の連中は何を考えているんだ?『宇宙空港に敵意の存在を確認……」と、はっきり報告したはずなのに……
オリジナル小説です。登場人物と出来事は架空です。
紹介の編集: 黄果ショートドラマ · 更新日:
物語
## 序
天蝎座戦闘部隊が状況を報告すると、司令部シンシンカクから返ってきた指示はこうだった。「人員はすでに他部隊の増援に出払っており、残余兵力はない。貴部隊は引き続き戦闘を継続されたい。」
冷淡きわまる応答だった。
「どうしてこんな……」
宇宙戦闘機ナイトウォーカー「サンクティルパ」の操縦席で、男の操縦士が低くつぶやいた。
「シンシンカクの連中は何を考えてるんだ? 『宇宙空港に敵意の存在を確認』って、はっきり報告したのに。」
「捨てるつもりなんだろう。負けたくらいで、損はしないと思ってるんだ」
僚機「トリニクドーダ」から、事もなげな通信が届いた。
「ナイトウォーカーとはいえ、うちの部隊は結局、軽量機タソガレを寄せ集めた隊だ。本物の主力戦闘機が応援に回されるわけがない。」
「で、でも——うちはもう『タダルタウルス』を失ったんだ。あの恐ろしい反逆者、『ヴェルトムイェンスト』にやられたんだよ! それなのに——」
「落ち着け——、サンクティルパ。」
隊長である「ラキシ・エア」から、たしなめる声が飛んだ。
「最初からわかっていたことだ——この作戦計画は、敵がいることを前提に発令されている。」
「うん——」サンクティルパは少し静かになった。そこへ、もう一つの声が加わった。
「ここは太陽系最外縁の空域だ。太陽より星原に近く、人類連合軍の勢力圏には属していない。ここでさえ……
## 1、世界は星
1
携帯のウェブ占いには、「今日の牡羊座の運勢は全面的に不調。慎重な行動と冷静な判断を心がけ、衝動買いは控えること」とあった。
(うわ、何なのよこれ……)
日向麻里の気分は、少し沈んだ。今日は買い物に来たのに、繁華街まで歩いてきてからこの文を見て、せっかくの期待がバケツ一杯の冷水を浴びせられたみたいだった。
(うーん……どうしよう……)
駅前広場のベンチにぼんやり座り、麻里はため息をついた。一緒に来るはずだった瑠実から、さっき短いメッセージが届いた。「ごめん、今日は行けなくなった。」
このまま帰ってもいい。でも、それも何だか拍子抜けする。せっかくの日曜日なのに。
特に買うものも決めていないし、近くで大安売りがあるわけでもない。これといってやりたいことが見つからない。とりあえずぶらぶらでも、と思っても——
(衝動買いはやめとけ、だなんて……)
麻里は占いをそれほど信じるほうではない。それでも今の状況では、わざと逆を行く気力も湧かなかった。
衝動買いを禁じられたウィンドウショッピングほど、意味のないものはない。「買おうかな」と迷うから、見て回るのが楽しいのだ。腹が立って本気で(占いを破りたくなるほど良い品を探しに行っても、楽しさは感じられず、どうしようもない。
(はぁ、本当にやる気が出ない……)
退屈で仕方ない視線を、あてもなく周囲に巡らせた、そのとき。
「ん?」——麻里の目が……
## 2、星は虚偽
1
杏に、いわゆる「両親」はいない。彼女は科学が造り上げた合成人間だ。
これから宇宙へ出る夢を実現しようとしている人類は、「宇宙に存在しうる未知の危機への対処」を名目に、「究極空間防衛構想」を立ち上げた。その一環として、考えうるあらゆる兵器を搭載し、限界まで高めた機動性能を持つ空間戦闘機の開発計画では、二つの草案が深く検討された。
第一案は、予測可能な超光速下での三次元戦闘に必要な膨大な情報処理を踏まえ、徹底して無人化した機体の制御をすべて人工知能に委ねる「最適機械化」案。
もう一案は——宇宙へ赴くのは終始人間なのだから、その防衛体制の要に人間の意志は欠かせない、という「有人操縦」案。
最適機械化案は、最初から技術的に進めやすいとして重視されていた。しかし超光速戦闘機の基礎が、完成したばかりの曖昧な段階にあったとき、そのあまりに強大な威力の前で、誰ひとり考えていなかったことがある——
「もし何か事故が起きたら、いったい誰が責任を取るのか?」という一事だ。
かつての旧世紀では、核兵器の使用は、その兵器を管理する政府の最高責任者、あるいはそれに準ずる者だけが行った。スイッチを握れるのは、その者たちだけだった。そして爆発した場合にどのような損害が生じるかも、予測されていた。では、超光速戦闘機は?
なぜなら、この兵器を使うと決めた瞬間には、まったく……
## 3、虚偽は敵
1
「あっ、鷹梨さん!」
登校途中の日向麻里は、昨日の日曜日に一緒にケーキ屋へ行ったクラスメイトを見つけて、声をかけた。呼ばれた杏が振り向く。
「あっ、麻里さん! えーと……朝の挨拶って、何て言うんだっけ……そうだ、『おはよう』だよね?」
相変わらずわけのわからないことを言いながら、杏は麻里に向かって手を振った。
「昨日は本当にありがとう。」
麻里のほうへ走ってきて、いきなり礼を言う。
「え? あ、ラファエルに連れていったこと? そんなの別に」
麻里は、杏が知らなかったケーキ屋のことを教えてやっただけだ。
「ううん。お礼を言うのは、あなたが私の命の恩人だから。」
「大げさだってば——」麻里は笑った。
すると杏が、どこか寂しげな顔を見せた。麻里が違和感を覚える暇もないうちに、杏はすぐ元のにこやかな笑みに戻った。
「とにかく、本当にありがとう。」
「じゃあ、今度またあの店、一緒に行かない?」
「うんうん。センチにあの人、奢らせよう。」
二人の少女は、楽しそうに笑い合った。
授業中、麻里は少し気になって、つい杏のほうを盗み見た。
窓の外をぼんやり見ていると思ったのに、杏は先生の顔をじっと見ているか、黒板の字はまったく見ずに、ノートへ一心に何かを書きつけていた。
「鷹梨、この問題を解きなさい。」
「難しそうだね——それ、どこで習ったの?」
しかも杏は不快そうな顔も、相手に取り入るような顔もせず、自然にクラスメイトと話していた……
## 4、敵は空洞
1.
ラキシ・エアが放った、遠距離から一点へ集束する多重集束砲火は、宇宙空間に浮かぶヴェルトムイェンストの胸を見事に捉え、反射装甲を貫いて叩き潰した。
狙った場所は、これまでの幾度もの対戦で敗れた僚機たちが、破れないと知りながら攻め続けた一点だった。すでに弱体化したその一点を、針の穴を通すような精密射撃で、ラキシ・エアは断固として撃ち抜いた。
もちろん、この行動はラキシ・エア単機では成し得ない。内部から敵の行動を封じ込め、狙撃の隙を作り出したトリニクドーダの情報操作戦が、ヴェルトムイェンストとコアとの接続の機会を奪い、ラキシ・エアに攻撃のチャンスを与えたのだ。
(だが、味方の損害も大きい……)
ラキシ・エアの注意は、後方の空間へ向いた。
そこには、いまや中枢を破壊され、機能を停止したトリニクドーダの機体が浮かんでいた。制御を失った機体は、このまま遠方で、果てしなく流浪し続ける。
もとは四機のナイトウォーカーがいた天蝎座戦闘部隊も、いま残るのは自分だけだ。本来は単なる偵察任務であるはずの今回の行動にしては、犠牲が大きすぎる。
だが、それももうすぐ終わる。
虚人を叩き潰した今、残るは、そのために無防備となった宇宙空港を破壊するだけだ。
ラキシ・エアは武装腕を開き、砲撃の構えを取りながら、戦闘速度で太陽系の最外縁を巡航して……
## 5、空洞は人
1.
「杏——!」
一度、虚構の世界を出て外へ出ていたサンジュ・レオは、杏が胸を貫かれて高塔から落ちるのを見て、急いで戻った。
しかし、その遅れは致命的だった。
杏の胸には、向こう側がそのまま見える大穴が開き、肺も心臓もすべて破壊されていた。穴の縁から大量の血が噴き出し、夜空に血を撒き散らしながら、その身体は高塔から地面へ落ちていく。
「ばしゃっ——」という恐ろしい音が、世界に響いた。
センチが駆け寄ったときには、もう——四方へ飛び散った肉塊が残るだけだった。
「ああ、なんてことだ——」
彼はがっくりと、杏の残骸のそばに座り込んだ。たとえ虚構の世界であっても、こうして四つに裂かれた肉塊になるということは——宇宙空間のヴェルトムイェンストの内部で、本当の杏がどうなったか——想像もつかない、ということだ。
「ど、どうして——ぜ、全部、俺のせいだ……」
絶望と無力感が彼を押し潰した。自分は何のための補佐だ。最後には杏を助けるどころか、自分の無力が彼女を殺したも同然だった。
センチの頭上では、電波発射塔と化していたラキシ・エアが、正体を現しつつあった。
複雑な鉄骨の塔から、さらに複雑な姿のナイトウォーカーへと変形していく。
ぱっと、巨大な蝙蝠のような武装腕を広げ、ラキシ・エアは夜空へ飛び立った。いまやこの世界に、その行動を止められる者はいない。
たった一人の人間を守るために……
## 6、人は世界
夕日の沈む街は、下校途中の学生と、仕事を終えたサラリーマンやオフィスレディで、人でごった返して騒がしかった。
駅前広場は特に賑わっている。待ち合わせのカップルや、目的地へ着く前から興奮している高校生が、愛らしい声を上げている。スーツ姿の会社員も、一日の緊張をほどき、肩の力を抜いて歩きながら、「このあと、どこで気分を落ち着けようか」と考えている。
込み合う人波の中に、一人——疲れ果ててベンチに座っている男がいた。年頃は少年と青年のあいだ。これほど憔悴していなければ、目鼻立ちのとても魅力的な顔だと言えたろう。モデルだと言えば、通りがかりの人も容易く信じるだろう。しかし今の彼は消耗しきり、そのような艶やかな輝きを欠いていた。
憂鬱な両の目は、視線をアスファルトの路面に落としている。何も目に入っていないような、力のない眼差しだった。
誰も彼に気づかない——人はみなそれぞれの用事を抱え、自信に満ちて彼の前を通り過ぎていく。彼は、眼前を人が横切るに任せ、ただぼんやりしていた。
しかし、声が彼に話しかけた。
「すみません、ちょっと伺いたいんですけど——」
声を聞いて彼は顔を上げた。目の前に一人の女が立っていた。女はゆったりした無地のTシャツに、ジーンズを合わせている。髪は無造作に後頭部で一つにまとめ、顔には眼鏡。とても清潔で整っているとは言いがたい格好で、どこか地味で野暮ったい印象だった。
「——」
彼はぼんやりした目で、その女を見上げた。
……
## あとがき 風のように舞い、星のように瞬く
私の視力はかなり悪いのに、眼鏡というものをあまりかけずに暮らす癖がある。ぼやけた風景の中を、あちこちぶらぶらして生きている。だから眼鏡がなければ何も見えず、夜空の星もまったく見えない。月は二つか三つ、重なって見える。それで眼鏡をかけると、暗い空に光の点がひとつずつ現れ、なかなか奇妙な気分になる。もちろんその光点は、眼鏡をかける前から光っていたのであって、眼鏡が光点を生み出したわけではない。それでも私の側からすると、星というものは眼鏡と一緒に現れるものだ、という感覚がいつも残る。見えないものが見えるものに変わるのではなく、もしかすると眼鏡が光を放っていて、それが星のように見えているだけなのかもしれない、といった具合に。とにかく、もちろん錯覚なのだが、何と言えばいいのか、夜空を仰ごうとするときの心の状態は、ときとして不安になったり、何が正しくて何が間違っているのか疑ったりして、愚かとまでは言えないそうした感覚を生むことがある。
では、ここでまったく別の話に移ろう。私は技術者に「第二次世界大戦で最も威力を発揮した兵器は何か?」と尋ねた。返ってきたのは「レーダー」という、少し意外な答えだった。私のような門外漢には、直接の兵器ではなく、敵がどこにいるかを知る探知装置のほうが重要だという言い方が不思議に思えた。しかし、そうした技術進歩の差こそが、……
ほかのドラマ
この物語と同じジャンルの作品はありません。下にあるのはサイト上のほかのドラマで、本物語の映像化ではありません。