オリジナルの物語設定
らき☆すた のんびりした日々
読み始める →原題: 幸运星 悠闲的日子
# らき☆すた のんびりした日々 ## 第一話 本末転倒 > https://www.bilinovel.com/novel/330/27490.html 1 電車を降り、改札を出た。駅の冷房がなくなったとたん、押し寄せる暑気に気分まで沈んでしまう…… 夏休みもあと半分を切りそうだというのに、夏は永遠に続くような気がした。 そんな天気のある日、こなたから突然連絡が来た。 「かがみ~~話があるんだけど。」 それで今日、私たちが通う陵桜学園の近く、春日部駅のそばにあるファミレスに集まることになった。 メンバーは私と、私の双……
オリジナル小説です。登場人物と出来事は架空です。
紹介の編集: 黄果ショートドラマ · 更新日:
物語
## 第一話 本末転倒
1
電車を降り、改札を出ると、駅の冷房がないぶん、暑気がいきなり押し寄せてきて、気分まで沈んでしまう……
夏休みも、もう半分近くが過ぎていた。なのに夏は、いつまでも続いていくような気がする。
そんな天気のある日、此方が急に連絡をよこした。
「かがみ~~、話があるんだけど。」
それで今日、私たちが通う陵桜学園の近く、春日部駅のそばのファミレスに集まることになった。
メンバーは、わたしと、双子の妹の司、それに、司と此方のクラスメイトで、わたしの委員会仲間の美幸。四人だ。
天気は、ほんとうに暑すぎる。
まだ高い熱を放ちつづけている太陽。ファミレスは、オーブンの中にあるみたいだった。灼けるような光に包まれている。
暑い――
「はぁ……ここに来るまで、体力ぜんぶ吸い取られたみたい~~~」隣に座った司が、ため息まじりにぼやいた。
「たまらないよね。」ようやく約束の店に着いて、扉を開ける。
店に入ったとたん、エアコンの冷たい空気が顔に吹きつけてくる。生き返ったような気分になる。
「ふぅ~~」
「此方、もう来てるよね?」
わたしと司は、店内を一周、じっくり見まわした。
突然、後ろからリボンをぐいっと引かれた。
「あっ!」
驚いて振り返ると、わたしの髪を両手でつかんで、にやにや笑っている此方だった。
「子供じゃないんだから!」
2
「怪談集?」
此方はうすら寒く笑い、サイコロと、原稿用紙の束をテーブルに置いた。
わたし専用? そんなことを考えながら、手は次のページをめくりつづける。
「比……
## 第二話 未来永劫
1
「日和。前に助けてもらったお礼に、ごはん食べに行こう!」
季節は、もうすっかり秋の気配に満ちていた。
週末の午後。わたしは泉先輩と、クラスメイトのパトリと一緒に、下校途中で通るファストフード店に来ていた。
泉先輩は「食べな食べな、好きに注文していいよ」とメニューを差し出しながら、「ほんと、君たちのおかげだよ」と言った。
「いえ――先輩が喜んでくれれば、わたしたちも嬉しいです。」
お礼、というのは、先輩が怪談集をまとめるのを手伝ったことだ。不肖・わたし、田村日和が、挿絵や表紙の絵を担当した。
あれは怪談集というより、題材集、といったほうがいいかもしれない。
わたしについてきて、ちょうど先輩のおごりにありついたパトリが、身を乗り出して言った。「あの怪談集、ほんとにおもしろいね。どれもおもしろい題材ばかりだよ。」
百円ちょっとするコーヒーを一杯。久しぶりに会う先輩とお茶ができるのが、ただただ嬉しかった。
「このあいだの夏祭り、暑すぎて、ちょっと熱中症気味だったんだ。」
「ほんとうに暑かったよね。」
昔のことを思い出すような世間話のあと、先輩はふいに店の窓のほうへ視線を通し、空を仰いだ。
「でも、あっという間に秋だね。」
青空に、白い雲がいくつも浮かんでいる。先輩の顔が、どこか寂しそうに見えた。
「そういえば、もうすぐ学習発表会だよね? 日和たちは、何をやるの?」
そうだ。うちの学校では、秋に学習発表会がある。クラスごとに合唱や合奏、演劇なんかを出して、賞を競う。
「まだ決まってなくて……
## 第三話 前途多難
1
星は移り、街には濃い秋の色があふれていた。
二学期も半ば。今日は秋晴れの、気持ちのいい天気だ。
わたしと司は、春日部駅から、陵桜学園行きのバスが停まるバス停へ向かっていた。
「柊! 妹!」
名前を呼ばれて、わたしと司が振り返ると、綾乃が笑いながら走ってきた。
「あ、峰岸、おはよう。」
「おはよう。」
挨拶しているわたしが、後ろに何かいる気配を感じたのと同時に、頭のリボンを引っ張られた。
「あっ!」
「柊~~~」
振り返ると、クラスメイトの日下部美紗緒が、いたずらっぽく笑っていた。
「離して!」
こんなバカなことをするの、こいつともう一人のバカだけだ。
「このリボン見ると、引っ張らずにいられないんだよね。」
「小学生の男の子ですか!? 手を離して。」
まったく。こんなわがまま放題の連中と、関わりたくもない。
担任の指導の時間、後ろの席の美紗緒が、またわたしのリボンを引っ張った。
「もういい加減にして!」
「あら、おもしろいじゃない。」
「ちっともおもしろくない」と大声で怒鳴り返そうとしたとき、耳元に担任の桜庭先生の声がした。
先生は目に涙をためて、こちらを振り向いた。どう慰めればいいか悩んで、つい手を伸ばし、肩をぽんと叩いてしまう。
「え? 正直に言うと。次の実力テストで巻き返せばいいだけですから!」
試験の結果をざっと見ると、今回の問題はかなり手ごたえがあった。成績も想像どおり、悪くない。この実力なら、志望校のラインにも届くはずで、わたしは……
## 第四話 天衣無縫
1
「此方、もうすぐクリスマスだよ。」
冬休みを迎えようとしていた、ある日の放課後。かがみとわたしと司は、買い物に行くために駅へ向かっていた。
街のあちこちに、クリスマスの飾りが並んでいる。
デパートのショーウィンドウには、きらきら光るクリスマスツリーと商品が並んでいた。
「はぁ、もうクリスマスなんだ。」まぶしいツリーを眺めながら、わたしはひとりごとを言った。
その夜。
片手にホットココアを持ち、いつものようにパソコンで遊んでいた。
この季節、ネットの世界はすでにクリスマス一色だ。いろんなイベント企画があって、本当に楽しみになる。
「今日、パーティーがあるんだよね。黒井先生も来るよね?」
いつも先生に会える場所を探したけれど、見つからなかった。呼び出しても、まったく反応がない。
「あれ? いない?」
この時間に先生がオンラインにいないなんて、本当に珍しい。ほかのサーバーも見てみたけれど、やっぱり先生の姿はなかった。
少し寂しくなったわたしは、その日は誰かとパーティを組む気分にもなれなかった。あてもなくネットの中をさまよったあと、やがてパソコンを切った。
「うーん、先生、どうしたんだろう。」
ベッドに横になったわたしは、先生のことが気になったまま、いつのまにか眠っていた。
2
翌日。学校に着くなり、わたしは飛び出して、黒井先生を探した。
「先生、昨日何かありましたか?」
「もうすぐ、クリスマスだね。」
わたしの質問に、黒井先生はただ、そう一息ついただけだった。
「そうですよ、先生! もうすぐクリスマス限定のイベントが始まるんです! 楽しみですね――」
今日は天皇の……
## 番外編 らき☆ちゃんねる自画自賛
1
いつものように、扉を開ける。
扉の向こうには、きらきらと輝く美しい世界が広がっている。
それと同時に、わたしの力を最大限に引き出してくれる、美しい舞台が……
「おい、入口にどれだけ立ってるんだ。早くしろ、閉まるぞ! 白石君。」
スタジオから声が飛んできた。
声の主は小神晶。誰もが知る、中学生アイドルだ。
彼女はわたしを「白石君」と呼ぶ。「君」だ。
なぜわたしが、中学生から「君」づけされなければならないのか。
とはいえ、デビュー時期から見れば、晶さんのほうがたしかに先輩なので、それも仕方がない。
吉*、などと言えば晶ねえさんと被ってしまうし、先輩がわたしを「君」と呼ぶのも筋は通っている。頭の中を、いくつもの考えが駆けめぐった。
「おい、何ぼーっとしてるんだ!」耳元で、またあの鋭い声がした。
「あ、今行きます、すみません。」
晶さんの威圧的な言葉に押され、わたしは小学生に見つかった蟹のように、必死で腰を曲げ、頭を下げた。
晶さんの注意は、さっきから見ていた雑誌へと戻っていく。
『らき☆える』を一緒に司会するようになって、もうしばらくになる。けれど今日の晶さんは、特別に機嫌が悪い。それならわたしは……
「ひさしぶりぷっぷっぷっ、ぷっぷわ~~~」と、滑稽な道化に挑戦してみたものの……
「……」
晶さんは、わたしのこの低レベルな冗談に、まったく動じなかった。
もともと「ひさしぶりぷっぷっぷっ、ぷっぷわ…」の「ぷっぷわ」は、晶さんが見ていた雑誌から取ったものだ。ちらっと見ただけで心が揺れて、こんなに中身のな……
ほかのドラマ
この物語と同じジャンルの作品はありません。下にあるのはサイト上のほかのドラマで、本物語の映像化ではありません。