オリジナルの物語設定
神々の午睡
読み始める →原題: 众神的午睡
神々の午睡。挿絵。https://www.bilinovel.com/novel/1041/120360.html
オリジナル小説です。登場人物と出来事は架空です。
紹介の編集: 黄果ショートドラマ · 更新日:
物語
## 挿絵
## 神のために書かれた序言
台湾版 負犬小説組より転載
図源/入力:雪名残
※
二〇××年、ある国の広大な原野に点在する石窟のひとつで、大量の羊皮紙が発見された。発見者は、世界的に名高い女性考古学者、サナエ・R・上島博士である。長年この土地の歴史を研究してきた結果、彼女は、一帯には先史時代からすでに高度な文明と人々の暮らしの痕跡があるのだと固く信じていた。三年余り、彼女は調査班を率いて発掘を続けてきた。
「あの人はひどく変わっている」「考古学と心中するつもりなのか」「愚かな夢想家だ」。名の知れた学者でありながら、三年掘っても何ひとつ成果が出ない。彼女へのさまざまな中傷は、またたく間に広まっていった。上島博士はそれを呑み込み、資金をどう用いるべきか悩みながらも、発掘を続けた。そしてついに、原野のいちばん北にある石窟で、数百枚の羊皮紙と、驚くほどの数の酒杯や装身具などの遺物を発見した。品々に刻まれた文様と形から判断して、残されたこの文明は、人類にとって未知の領域であると知れた。
「なんという驚くべき新発見だ。サナエ、君は本当に素晴らしい!」
公私ともに上島博士の良き相棒であるJ・K・ミール博士が、喜びに声を弾ませて言った。しかし上島博士はそれに応えず、ただ一心に羊皮紙を見つめていた。
「サナエ、どうしたんだ? 手が震えているぞ?」
「J……ここに書いてあることが……」
「え? 何と書いてある?」
「これは神と人間の歴史だ。人間と神が、この土地で共存していた、詳しい紀……
## ルイとシムチャカの物語
※
その日は、朝から雨が降りやまなかった。
糸のような細雨だった。
「どうして空に雨を降らせるんだ?」
ルイは軽く舌打ちし、姉のシムチャカを睨んだ。
「前から言ってただろ。今日は光狐を狩りに行くって。忘れたのか?」
シムチャカは大げさに肩をすくめ、顔をそむけた。
「仕方ないの。今は芽吹きの季節よ。空に雨を降らせなければ、森も畑も潤わない。植物が芽吹かず、花が咲かず、実がならない……みんな困るでしょう。私は雨を司る神なの。みんなに迷惑はかけられないわ」
シムチャカの鼻が、ぴくりと動いた。わざとなのか無意識なのか、瞳には得意げな笑みが浮かんでいた。
彼女が飼っている猫——レズが野鼠を捕まえたときの目つきと、そっくりではないか?
その考えがルイの頭をよぎり、彼は危うく笑いだしそうになった。本当に笑ってしまえば、姉はきっとひどく怒る。彼は唇を噛み、こみ上げる笑いを必死にこらえた。ルイは、姉の機嫌が良かろうと悪かろうと、たいして気にはしない。だが彼女が拗ねれば、明日も一日中雨を降らせかねない。それはまずい。
ルイは声を落として言った。
「シムが仕事に打ち込んでいるのは、よく分かってる。でも雨なら昨日降らせても、明日降らせてもよかっただろ。どうして僕たちが光狐を狩る日に降らせるんだ? そんなことされたら、わざと困らせているとしか思えない。ひどく嫌だ!」
「悪いけど、あなたたち臭ガキの遊びの予定に合わせる義務なんて、私にはないの。ふふん、先に言っておくわ……
## グドミアーノと土蛙の物語
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グドミアーノの瞳は、熟れきった葡萄の色をしていた。夜と静寂を司る母神から受け継いだ色である。
青でも紫でもなく、まして黒でもない。三色が混じり合い、光の当たり方によって、あるときは青紫に、あるときは漆黒に、あるときは群青色に見え、ときには言葉にできない色合いを瞬かせる。
誰もが、その瞳を稀少な宝石のようだと褒めたたえた。
しかし、ひどく恐れる者もいた。
「もしグドミアーノ神に出会ったら、絶対にその目をまっすぐ見てはいけません。捉えられて、二度とこの世界へは戻れなくなります」
娘を持つ母たちは、娘が物心つくと、繰り返し言い聞かせた。
美しい神に娘が惑わされぬように。
そして心をグドミアーノに奪われ、グドミアーノが司る死の国の住人となることのないように。
彼女たちは懇々と、何度も娘に言い聞かせた。
「もしグドミアーノ神に出会ったら、絶対にその目をまっすぐ見てはいけません」
ある少女が尋ねた。
「でもお母さん、どうすればグドミアーノ神を見ずにすむの? 自分の目を閉じればいい?」
「祈りなさい」
母は答えた。
「跪いて、頭を垂れ、心のすべてで祈るの。そうすれば、あの方の目は見えない。姿さえ、見えなくなる」
「何を祈るの?」
「自分の将来を祈りなさい。明日には幸せが得られるようにと。明日には命が延びるようにと願うの。明日を望む者を、死神は連れていきません」
娘はうなずいた。けれど、うなずいたあと、また少し惑った。
「でもお母さん……」
「な……
## カスファニアの笛
※
どこからか、笛の音が聞こえてきた。
吹き過ぎる風よりも細やかで、余韻の長い音色だった。
「誰が笛を吹いている?」
群騎将軍は、傍らに跪く兵士に問うた。
「分かりません」
兵士は戸惑っていた。月光が彼の鎧を照らし、青い光を放っている。長槍の切っ先も、くすんだ月の光を反射し、
「拙者は、敵方から届いているものと考えます」
「私もそう思う。味方の陣に、戦場で笛など吹く風流な輩がいるはずもない」
「将軍のおっしゃるとおりにございます」
兵士は頭を下げて答えた。
鎧が青く光る。
風が強くなり、笛の音もいっそう鮮明になった。
群騎将軍は両腕を組み、耳をそばだてて聴いた。
なんと心を打つ音色だろう。その音は柔らかく身体を包み、気づかぬうちに心へ染み込んでいく。
胸を騒がせもすれば、静けさももたらす。あるときは心を乱し、あるときは心を癒やす……まことに不思議な音色だ。
このような笛の音を聞くのは、初めてだった。
将軍は独りごちた。
まさか、これが……
彼は息を殺した。
まさか、これがカスファニアの笛の音なのか?
「娘たちには、姫の侍女を務めさせよう」
父は早くから息子の本質を見抜き、伝手を頼って、息子を国一番の将軍に預けた。
「そのお言葉、まことに感激であり、光栄に存じます。しかし、大将軍は王城を守る城壁にも等しく、いつのときも勇猛で威風堂々としていなければなりません。もしこの地位が世襲となれば、怠惰に陥り、己の使命を忘れ、任務を軽んじ、鍛錬を怠り、享楽にふけり、大……
## 盗賊たちの晚餐
※
酒場はひどく蒸し暑く、立っているだけで汗が噴き出した。
『穴倉』というこの酒場は、店名のとおり、岩山を掘って造った洞窟である……いや、自然の洞窟であって、掘ったものではない、という噂もある。いずれにせよ、そこはひどく狭く、薄暗く、湿っていた。蝶番の錆びた木の扉が一枚あるだけで、天井近くには丸い窓がひとつ。風はほとんど通わず、店内は客の吸う紙巻きたばこと葉巻の煙で満ち、うっかりすれば窒息しそうだった。
店内に、椅子のようなしゃれた調度はない。酒樽を十数個ひっくり返し、上に粗布を敷いて、テーブル代わりに間に合わせた家具が、そこかしこに散らばっているだけだ。
客たちは、それらの酒樽を囲んで酒を飲んでいた。
店の棚には、紫桃酒のような高価な酒はまったくなく、鼻をつく草の匂いを放つカピタ酒や、ラグニ酒、苔酒といった安物ばかりだった。
酒と男の体臭、たばこの煙とため息。『穴倉』は今夜も、それらで満たされていた。
店の奥の一隅に、三人の男が集まっていた。
ひとりの名はカクレン。もとより各地を流浪する格闘士だったと自称し、大柄な体躯をしていた。腕は丸太ほどに太く、胸の筋肉は隆起し、右の頬には斜めに傷が走っている。獅子でさえ、彼に睨まれればたちまち後ずさりするほどだった。
「流浪の格闘士は、命を売る仕事だ。祭りのたびに、賞金目当てで広場に設えられた擂台に上がって格闘しなけりゃならん。臆病者には、とうてい務まらん仕事さ」
苔酒を飲んだせいで、カクレンは顔を真っ赤に上気させ、得……
## ドレーペウトの剣
※
白雪が森を覆っていた。森だけではない。小径も、堤も、畑も、街道も、村里の家々も一面の白に塗られ、氷に閉ざされた世界と化していた。雪は今は止んでいるものの、空にはなお大きく厚い雪雲が漂い、暴風が大地を叩いている。朝までには、またひと降りするかもしれない。
森は静まり返っていた。秋にはやかましく鳴き交わし、木の実を啄んでいた鳥たちは、どこへ消えたのか分からない。木と地面、地面と枝のあいだを行き来していた栗鼠も、草むらに見え隠れしていた野鼠も、どこへ行ったのか分からない。
「今年の冬の女神の機嫌は、思いのほか悪いようだな」
森でいちばん背の高い木——ブナの爺が、つぶやいた。
「本当だね。鳥も獣も巣に隠れちまって、わけが分からないよ。大食いの鬼狐や貂まで、出てこないんだ」
爺より百年遅れて生まれた若い木が答えた。もう一本の若い木——三十数年ほど前に生まれたニレは、寒さに震えていた。
「三日三晩、吹雪が続きっぱなしだったからさ。僕なんて、小枝が折れそうになったんだ。ああ——怖かったよ」
「お前の小枝は脆すぎる。そよ風でも折れるんじゃないか? ふふふ」
「そんな言い方、腹が立つよ! 僕より少し早く生まれたくせに、なんてきついこと言うんだ。もう虫に食われて、中身は空っぽなんじゃないのか?」
「しっ!」
ブナの爺が、若い木たちの無駄な言い争いを止めた。
「足音がする。誰か来るぞ」
「足……
## 終わりと始まり
※
ルイは釣り糸を池に垂れた。
そのまましばらく待ったが、糸はぴくりとも動かない。
「くそっ!」
彼は舌打ちし、糸を岸へ引き上げた。釣針には、餌の静寂虫がかかったままだ。
「ルイ、君はせっかちすぎるよ」
ユーフェンが笑った。彼もルイと同じく、繊竹で作った釣竿を手にしている。
「魚が全然釣れないじゃないか!」
「そんなに落ち着きがなかったら、魚だって餌に食いつけるものか」
「自分だって一匹も釣れてないくせに、僕を批判する資格はないだろ」
「僕は箜と違う。忍耐強い人間なんだ。ゆっくり、魚がかかるのを待ってるのさ」
「よく言うよ! ユーフェンのせっかちは、誰もが知ってるだろ。紫桃の実が熟すのも待てずに摘んで食べて、腹を壊して、結局薬師のところへ助けを求めに行ったんだって?」
ユーフェンは顎を引き、恥じて、ごわごわした黒髪の根元まで赤く染めた。
「ば、ばか言うな! 誰から聞いた?」
「え? この話、嘘なのか?」
「……いや、本当だ」
ルイは声を上げて笑った。隣に座るコタールも、体を小刻みに震わせて笑っている。
ほかのドラマ
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